行動と奉仕

KISTのミッションの中核にあるのは、「国際社会に貢献する…若者を育成すること」です。IB校として「Action:行動」の概念はカリキュラムの中核をなし、各プログラムごとに異なる用語が当てられています。PYPでは「Action」、MYPでは「Service」、DPでは「Creativity、Activity、Service(CAS)」です。これら要素の発達を通して、生徒は学習と一市民としての行動に関連づけることを手助けします。生徒によって企画され、実施されたActionプロジェクトは絶滅動物やエネルギー削減といったテーマについての啓発メッセージやプログラムからボランティア家庭教師(tutor)プログラムやHabitat for Humanityなどの外部プロジェクトのための寄付調達まで幅広いものです。


PYPAction(行動)

PYPでは、6つの教科横断的テーマが実生活に即したAction(行動)を促します。これらのテーマのもと行われる授業では生徒がより深く考え、自身を取り巻く世界をよりよくするために行動したいと望む気持ちを育てます。ActionはPYPの理念である、生徒が自立できるよう導く、という点において重要な役割を果たします。これはカリキュラムによって定められるものではなく、生徒が教師によって学習に関連して良い変化をもたらせるような主体性を発達させられるサポートを得られるという事です。Actionは個人、もしくは集団によって行われます。個人的に、あるいは他社との協力体制によって意図されたものであろうと、その行動は行った生徒自身だけではなく、それを受ける側にも良い変化をもたらすものでなくてはなりません。Actionに関わる間、生徒はずっと学習コミュニティの教師、保護者、アドミニからの励ましやサポートを得続けます。

PYPで学び、そして成長するということは、生徒が校内だけでなく、いつでも、どこでも行動する力を得るということです。統合された、探求ベースであるPYPでは、生徒が学習と実社会との関連を理解することを推奨するものです。KIST生がPYPを通してコミュニティや世界をよりよい場所にするために積極的に行動する方法を模索していることを嬉しく思っています。Actionは生徒が地域あるいは世界との帰属性を感じ、事の大小を問わず、多くの問題へ認識や、相互の関わりを示すものです。

PYPでのActionは、自身の学習や学校コミュニティのプロジェクトに積極的に関わり、正しい選択を行うことから、高学年での社会的、環境、政治、社会正義、社会経済や生活の変化への啓発や支援活動と多岐にわたります。KISTコミュニティ内で、PYP生がどのようにアクションを実行しているかの一例として、K1~K3生に対し絶滅危惧種への認識や意識を高める活動や、校内の売店と協力し、「倫理的な」調達が行われたコーヒーやお菓子類の仕入れをするなどがあります。

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MYP Service(奉仕)

MYP学習で最も重要な要素の一つに「実社会とのつながり、関わり」、があります。生徒は常に学習した内容と世界的問題やイベントなどに関連付けて考え、より良い変化をもたらすことができる行動をとることを求められ、指導されます。このように、MYP Serviceでは生徒が奉仕活動を通してコミュニティに意味のある貢献ができる方法を模索することを奨励しています。

G6からG8の全ての生徒はMYP履修中に最低でも長期にわたる奉仕活動1つ、もしくは複数の短期奉仕活動を完了する事が求められています。これら活動には、コミュニティのニーズに応じて生徒が主導するものや、自身の興味や関心のある分野(下級生に楽器の演奏を教えるなど)、または既存のKISTボランティアグループへの参加などがあります。生徒には校内でのボランティア活動に参加する機会も提供されています。活動は毎年若干の変化はあることもありますが、よく知られている国際的な組織でもあるHabitat for HumanityやTable for Twoから日本国内やアジアのコミュニティの支援を行う小さなものまで広範囲にわたります。

意味のある奉仕活動を(それが自身主導であれ、グループの一員としてであれ)完了する事で、生徒は計画、行動、そして振り返りのサイクルを経験します。

  • 計画
    生徒はコミュニティ(学校、地域、世界)のニーズを認識し、行動のための詳細な計画を立てます。
  • 行動
    奉仕活動を完了するにあたって、生徒は自身の活動の証拠を収集する
  • 振り返り
    生徒は自身の活動がどのような影響を及ぼしたかについて文書の形で注意深く振り返り、他にどのような方法があったのかについても考える

ここ数年、生徒が行った奉仕活動には以下を含みます。

  • 老人ホームで入居者の方に英語の指導を行う
  • 支援や介護が必要な方の生活サポート
  • サポートが必要な子どもたちとバスケットボールを行う
  • 幼稚園生にバレエを教える
  • 動物愛護団体に参加

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DP CAS(創造・行動・奉仕)

CAS(創造・行動・奉仕)はDPコアの要素であり、通常の教科に加えて完了する事が求められています。通常の教科と同じ形で正式に評価されることはありませんが、生徒がIBディプロマを取得するには、CASを完了する事が必要です。KISTでのCASはPre-DPを行うG10から始まり、約18ヶ月間継続します。

CASを通して、生徒は学習と同時に、以下3つの分野において様々な活動を計画、実行そして振り返りを行っています。活動は1つの分野ごと、あるいはいくつかの分野の組み合わせで行うことができます。

創造

自身オリジナルの制作物あるいはパフォーマンスにつながる考えを追求する活動

「創造」活動は以下を含みます。
– 新しい楽器を習う
– 作詞や歌のパフォーマンス
– 創造的なプレゼンテーションやスピーチ
– 壁画の制作

活動

健康的な生活を行うための身体的な活動

「活動」は以下を含みます。
– 登山やハイキングに参加する
– 個人やチームのスポーツ
– 通常のカリキュラム外の運動
– 村にきれいな水を運ぶための水道管設置のための穴掘りなど、創造・奉仕活動につながる身体活動

奉仕

実際のニーズに応えた、コミュニティとの協力を含む、継続的な活動

「奉仕」活動は以下を含みます。
– ホームレスへの給食
– ベビーシッター
– 公共エリアのゴミ拾い
– 小さい子供たちのtutor

一般的な活動に加え、生徒は自信が主導し、忍耐力を発揮し、協力、問題解決、決断力などのスキルを発達させる、最低1カ月以上の長期プロジェクトを行い、完了する事が求められます。

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