PYPエキシビション

PYP最終学年であるG5の終わりが近づくと、生徒たちはその集大成となるPYPエキシビションというプロジェクトに参加します。エキシビションの単元は教科横断的テーマである:「私たちはどのように組織化しているか」(How we organize ourselves)で、一般的に、生徒のPYP学習の集大成であると考えられています。長期に亘り小グループで活動し、学びあうことで生徒はより深いレベルでの探求を行い、実際の社会・環境問題について考え、調べ、解決策を提案します。個々のグループで行う探求のテーマは地域、社会、国際的な重要性を持ち、生徒が関心を持った実際の問題です。近年取り上げられたテーマには地球温暖化、性別による不平等、貧困、絶滅危惧種、超過勤務・過労死、動物虐待、公害、人工知能(AI)、育児放棄・捨て子、健康的な生活習慣、などです。

「エキシビションは生徒がPYPでの学習を通して得たIB学習者としての姿を体現するための貴重な機会を提供します」

国際バカロレア機構

生徒たちはこの探求のすべての過程に責任を負います。これには自分たちが選択したテーマについての理解をより深めるために地域、国、国際企業や団体、政府関係者とのインタビューの調整なども含みます。このプロジェクトは生徒主導ですが、学習コミュニティのメンバー全てが関わります。教師やアドミニはメンターが生徒の探求を導けるよう、サポートを行います。

学校コミュニティ全員にとってのハイライトは、2日間にわたってG5が達成したことを祝うために地域の他校や招待客を含む関係者全員が参加する展覧会(エキシビション)です。ここで、生徒たちが自身が選択したテーマと、個人的な学習や経験との関連について発表するとともに、これから各自がとるべき行動についても述べられます。Enhanced PYPにおける生徒の主体性と行動への集中に伴い、これからのエキシビションはこれまでの学習のまとめや終わりとしてではなく、自身が選択したテーマへのさらなる関与のためのスタートラインとしてとらえられるべきでしょう。