生徒のケア指導

KISTでは生徒が身体的、精神的、そして知的に健康で、安心しでき、尊重されていると感じられる環境を提供することを目標としています。生徒の福祉は学校全体で優先すべきものであり、生徒の学習はその福祉とは切り離せないものです。そのため、生徒が思春期に向かう中で直面する困難に立ち向かえるよう、可能な限りのサポートを提供し、生徒が安心して支援や指導を求められるような環境を確保する包括的なシステムを構築しました。


アドバイザリーグループ

セカンダリースクールの生徒はすべて、ホームルームアドバイザー1名あたり20~25名の学年アドバイザリーグループに組み込まれます。アドバイザーの役割は生徒が個人的に、そしてアドバイザリーグループの一員として、個人的または学習に関するサポートを受けられているという安心を提供することです。ホームルームアドバイザーは生徒が心配事の相談やアドバイスを求める際に、まずコンタクトする相手です。アドバイザーは生徒のKISTでの生活において励ましや指導を行う中心的存在であり、アドバイザリーグループの生徒全員が安心して自身の抱える個人的、社会的、学習的問題について相談できるよう力を尽くします。保護者の方もお子さんに関する心配事があった場合、是非ホームルームアドバイザーにご連絡くださるようお願いいたします。

アドバイザリーグループは毎朝短いホームルームの時間に集まるため、アドバイザーが出欠確認をし、直近の行事やイベントの連絡を行うほか、生徒の様子を確認します。更に、生徒は週1回、50分のアドバイザリークラスに参加し、学校行事・イベントの準備をしたり、クラス単位の遠足を行ったりします。また、この時間が診断テストに当てられたり、学習習慣や時間の管理、その他学習方法についての話し合い、生徒ケアコーディネーターと共に計画された社会性や対人スキル、健康や福利の授業に使われることもあります。アドバイザーは必要に応じて始業前や放課後に生徒との面談を行うこともあります。


社会的・精神的学習カリキュラム

アドバイザリーの時間でカバーされる主なテーマは社会的っ精神的は学習、またはSELです。KISTで用いられているSELカリキュラムはアメリカの組織であるCollaborative for Academic, Social, and Emotional Learning(CASEL)が全米の専門家の研究に基づいて開発したプログラムです。SELは生徒が自己認識、自己管理、社会的認知、人間関係のスキル、責任感や決断力を理解し、発達させるよう導くプログラムです。このカリキュラムでは上記5つの主な能力を特定のスキルや概念に分割し、生徒が自身の学生生活やその後のキャリアに耐えうるよう準備を行います。


生徒ケアコーディネーター

セカンダリースクールには、G6~G8に1名、G9~G12に1名、計2名の生徒ケアコーディネーターが配置されており、KISTでの生徒ケアという重要な役割を果たしています。コーディネーターはホームルームアドバイザーやセカンダリースタッフと協力し、セカンダリー生の日々の社会的、精神的発達に伴うニーズに応えるため、様々なプログラムの運用やサービスの提供を行うことによって生徒の福利をサポートします。

生徒ケアコーディネーターの主な役割は生徒が抱える問題や不安について安心して自由に話せる場を提供することです。KIST生には、カルチャーショック、勉強のストレス、いじめや親子喧嘩など、守秘義務を要する個人的な問題について一対一で相談したいと望んだときは、生徒ケアコーディネーターを訪問することを推奨しています。大人になるための過渡期であるティーンエイジャーというのはいろいろと難しい年ごろであると認識しているため、問題を隠すのではなく、責任ある大人に相談することを推奨しています。KISTの生徒ケアコーディネーターはセラピストの資格を有してはいませんが、学校カウンセラーの研修や会議に定期的に参加し、必要に応じて学外の専門家に生徒を紹介することができます。

生徒ケアコーディネーターはホームルームアドバイザーと共にライフスキルプログラムの計画・実施に責任を持ち、定期的に社会性の発達や健全な関係構築、コミュニティビルディング、いじめの防止についての授業をアドバイザリーで提供する。また、保護者に対し、生徒の福利やパストラルケアに関する情報共有のために保護者説明会に参加したり、文書・サッシの準備を行う。


新入生のバディーシステム

家庭の事情により新学期外に転入する生徒も多くいます。このような転入生は唯一の新入生であることに加えて、8月より共にに学んできた生徒の輪に入らなければいけないという大きな不安もあります。そのため、新学期外の転入生には入学時にバディーが割り当てられます。バディーは教室の案内や時間割を教えることに限らず、転入生がKISTに馴染めるようにお手伝いをします。                     


チームワーク促進合宿・旅行

KISTでは7、9、11年生の生徒は国内の様々な場所へ旅行に行きます。2~3日の旅行で行われる大小様々なグループワークを通して、学年の団結力及び友情を高めることを目的としています。ある7年生の生徒は合宿・旅行では「同級生を知るための最高の機会であり、学年内のチームワークを高めることができる」と言っていました。教育目的で行われる合宿・旅行・遠足の詳細についてはこちらのページをご覧ください。